外貌の後遺障害で多い等級

Q
外貌の後遺障害で多い等級は?
A

外貌の後遺障害で多い等級は、後遺障害7級後遺障害9級後遺障害12級後遺障害14級などです。

詳細は、下記でご確認ください。

推定読書時間: 11

外貌の後遺障害は、大きく外貌(頭部、顔面部、頸部等)上肢下肢の3段階に分類して後遺障害等級が認定されます。

なお、外貌や上肢・下肢以外に跡が残った場合でも、等級が認定される可能性があります。

外貌の醜状障害について

外貌とは

Q
外貌とは?
A

外貌とは、頭部・顔面部・頸部、上肢および下肢以外の日常露出する部分のことをさします。

醜状障害にあたるのは、事故によって傷跡が残ってしまった場合ですが、交通事故外傷で直接生じたもの以外にも、交通事故外傷に関する手術や治療により生じたものも対象です。

外貌醜状と、鼻・耳介の欠損の優先順位

等級が併合されることはなく、いずれかの上位の等級によって認定されます。

例えば耳介欠損で12級4号となり、外貌醜状で「外貌に著しい醜状を残すもの」として後遺障害7級12号が認定される場合、耳介欠損の12級4号よりも上位の外貌醜状の7級12号が優先されます。

同様に、鼻の欠損が後遺障害等級9級5号に該当する一方で、「外貌の醜状」としても後遺障害に該当し後遺障害7級12号が認定される場合、鼻の欠損の9級5号よりも上位の外貌醜状の後遺障害7級12号が優先されます。

外貌の醜状障害

外貌醜状の後遺症が残った場合に、後遺障害と認定される基準は下表の通りです。

傷跡が残った部分と大きさによって認定される等級が変わります。

外貌」に跡が残った場合は、以下の等級表のように7級から12級になります。外貌とは、頭部、顔面、首のように、上肢と下肢以外で日常的に露出する部分です。

上肢下肢が残った場合には、14級(4号・5号)になります。

等級の詳細解剖学的部位後遺障害の程度
後遺障害7級12号頭部・顔面・頸部外貌に著しい醜状を残すもの
後遺障害9級16号頭部・顔面・頸部外貌に相当程度の醜状を残すもの
後遺障害12級14号頭部・顔面・頸部外貌に醜状を残すもの
後遺障害14級4号頭部・顔面・頸部上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残すもの
後遺障害14級5号頭部・顔面・頸部下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残すもの
外貌の醜状障害の後遺障害

「著しい醜状を残すもの」とは

Q
後遺障害7級の「著しい醜状を残すもの」とは?
A

後遺障害7級の「著しい醜状を残すもの」とは、以下のいずれかにあたり、人目につく程度のものをいいます。「てのひらの大きさ」には指の部分は含みません(以下同様)。

部位説明
頭部てのひらの大きさ以上の跡が残った、あるいは頭蓋骨がてのひらの大きさ以上欠けた
顔面部ニワトリの卵の大きさ以上の跡が残った、あるいは10円玉以上の陥没が生じた
頚部てのひらの大きさ以上の跡が残った
著しい醜状を残すもの

耳介の欠損により「著しい醜状を残すもの」

耳介軟骨部の2分の1以上を欠損した場合は「著しい醜状」に当てはまります。

鼻の欠損により「著しい醜状を残すもの」

鼻軟骨部の全部または大部分を欠損した場合は「著しい醜状」に当てはまります。

「相当程度の醜状」とは

Q
9級の「相当程度の醜状を残すもの」とは?
A

9級の「相当程度の醜状を残すもの」とは、原則として長さ5cm以上の傷跡で、人目につく程度のものをいいます。

部位説明
顔面部原則として長さ5cm以上の傷跡で、人目につく程度のもの
相当程度の醜状

外貌における単なる「醜状」とは

Q
外貌における単なる「醜状」とは?
A

外貌における単なる「醜状」とは、以下のいずれかにあたり、人目につく程度のものをいいます。

部位説明
頭部ニワトリの卵以上の大きさの跡が残った、あるいは頭蓋骨がニワトリの卵の大きさ以上欠けた
顔面部10円玉より大きい跡あるいは長さ3cm以上の跡が残った
頚部ニワトリの卵の大きさ以上の跡が残った
外貌における単なる「醜状」

耳介の欠損による「醜状」

耳介軟骨部の一部を欠損した場合は「醜状」に当てはまります。

鼻の欠損による「醜状」

鼻軟骨部の一部または鼻翼を欠損した場合は「醜状」に当てはまります。

顔面神経麻痺での「口のゆがみ」による「醜状」

顔面神経麻痺で「口のゆがみ」が生じた場合、「醜状」として扱います。

「てのひらの大きさ」とは

Q
「てのひらの大きさ」とは?
A

てのひらの大きさとは、指の部分は含まない、手を広げた大きさのことです。

日常露出しない部位の醜状障害

日常露出しない部位醜状の後遺症が残った場合に、後遺障害と認定される基準は下表の通りです。

等級の詳細部位後遺障害の程度
後遺障害12級相当胸腹部、背部、殿部胸部及び腹部、又は背部及び臀部の全面積の2分の1以上の範囲に瘢痕を残すもの
後遺障害14級相当胸腹部、背部、殿部胸部及び腹部、又は背部及び臀部の全面積の4分の1程度以上の範囲に瘢痕を残すもの
日常露出しない部位の醜状障害

日常露出しない部位とは

Q
日常露出しない部位とは?
A

日常露出しない部位とは、胸腹部、背部、殿部のことをさします。

上肢・下肢の醜状障害

上肢・下肢醜状の後遺症が残った場合に、後遺障害と認定される基準は下表の通りです。

等級の詳細部位後遺障害の程度
後遺障害14級4号上肢上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残すもの
後遺障害14級5号下肢下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残すもの
上肢・下肢の醜状障害

「露出面」とは

Q
「露出面」とは?
A

「露出面」とは、上肢については肩関節以下から指先まで、下肢については股関節から足背部までをさします。

外貌醜状に関する男女格差について

以前は、男女により外貌醜状の等級が異なっていました。この外貌醜状の男女格差について、平成22年5⽉27⽇京都地裁判決で「著しい外貌の醜状についてだけ(中略)⼤きな差が設けられていることの不合理さは著しい」ことから「合理的理由がなく性別による差別的取扱いをするものとして、憲法第14条第1項に違反するものと判断せざるを得ない」と判示されました(平成22年6⽉10⽇確定)。

これを受けて、外貌醜状の男女格差について等級が改正されました(違憲判決の確定⽇である平成22年6⽉10⽇に遡及して適⽤)。

外貌醜状と逸失利益の問題点

外貌醜状の労働能力喪失率は、後遺障害等級にて、下記の詳細ページの通りとなります。

後遺障害7級は56%、後遺障害12級は14%、後遺障害14級では5%となります。しかし、醜状障害の場合、保険会社が労働能力喪失率や労働能力期間について争うケースが多くあります。醜状障害があっても労働能力に影響はないのではないか、という問題を提起してくるのです。

ただ、本当に加害者側の保険会社が言う通りでしょうか。

お客様の外貌醜状の場合に適正といえる労働能力喪失率や労働能力喪失期間については、ぜひ交通事故被害者側専門の弁護士法人サリュの無料相談をご利用いただき、弁護士にご質問ください。

外貌醜状障害が残りそうな場合、弁護士にお問い合わせください

Q
醜状障害など外貌後遺障害が残った場合、弁護士に依頼した方が良いですか?
A

醜状障害など外貌に後遺症が残ると後遺障害7級14級の後遺障害等級となる可能性がありますが、その場合交通事故を弁護士に依頼された方が加害者側からお手元に入ってくる金額が大きく増える可能性が高いです。ぜひ弁護士にご依頼をされた方が良いと考えます。弁護士法人サリュでは眼の後遺障害に詳しい弁護士が無料相談を行っています。どうぞお気軽にお問い合わせください。

外貌醜状障害の後遺障害が残る場合、交通事故を弁護士にご依頼をいただくと、お手元に入る賠償金が数十万円から数百万円増額することも珍しくありません。弁護士法人サリュは、交通事故解決実績が2万件を超える経験豊富な弁護士法人です。無料相談で弁護士がお客様に最適なアドバイスを差し上げています。後遺障害等級の獲得もサポートします。

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外貌の醜状障害の後遺障害

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醜状障害では、障害等級が認定されても、加害者側から「労働能力には問題がなく収入に影響はない」として逸失利益の存在を否定されるケースが多いです。相手の言い分に納得できない場合には弁護士にご相談ください。

日本全国どこからでも後遺症についてご相談いただけます。交通事故は弁護士へお気軽にご相談ください。外貌(上肢及び下肢の醜状を含む)の後遺障害に詳しい弁護士がご相談に対応いたします。

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