交通事故で「むちうち」になったら、相手にどのくらいの慰謝料を請求できるのでしょうか?

むちうちの慰謝料には「相場」の金額があります。またむちうち重傷度によっても慰謝料額が大きく変わってくるので、正しい知識を持っておきましょう。

「通院3ヶ月」「通院6ヶ月」など、パターン別にむちうちの慰謝料相場を解説します。ので、交通事故でつらい症状にお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。

むちうちの慰謝料について

むちうちの慰謝料の種類は2つあります。詳細は下記よりご確認ください。

ここでは、むちうちの慰謝料の相場をご説明します。

むちうちの入通院慰謝料の相場

むちうちになったとき、入通院慰謝料の相場はどのくらいになるのかみてみましょう。

むちうちの入通院慰謝料の計算方法

交通事故の慰謝料計算基準には3種類があります。

自賠責基準

1つは自賠責基準。これは、自賠責保険が保険金を計算するときに適用する基準です。

金額的には3つの基準の中でもっとも低額になります。

弁護士基準

2つ目は弁護士基準。これは、弁護士や裁判所が用いる法的な基準です。弁護士が示談交渉や訴訟を起こすとき、あるいは裁判所が判決を下すときなどに適用されます。3つの基準の中でもっとも高額です。

任意保険基準

3つ目は任意保険基準。任意保険会社が被害者と示談交渉するときに適用されます。金額的には自賠責基準に近くなります。

以下でそれぞれの基準による入通院慰謝料の計算方法をみていきましょう。

自賠責基準での入通院慰謝料の計算方法

自賠責基準の場合、入通院慰謝料は以下の計算式で算定します。

入通院慰謝料=治療期間に対応する日数×4,300円

ただし2020年3月31日までに発生した交通事故の場合には、1日あたりの慰謝料額が4,200円となります。

また「治療期間に対応する日数」としては、以下のいずれか低い方の金額を適用します。

治療にかかった期間の日数

たとえば4月1日から6月30日まで3ヶ月間通院したら、30+31+30=91日間となります。

実際に治療を受けた日数×2

たとえば4月1日から6月30日まで通院したけれど実際に通院した日数が40日であれば、40日×2=80日となります。

上記の例のように4月1日から6月30日まで通院した場合、実際に通院した日数が46日以上であれば「91日間」を適用します。

45日以下であれば「実通院日数×2」が適用されると考えましょう。

自賠責基準の場合、通院日数が少なくなると慰謝料が減額される可能性があるといえます。

弁護士基準での入通院慰謝料の計算方法

弁護士基準の場合、入通院慰謝料は「軽傷の場合」か「通常程度のけがの場合」かで異なります。

むちうちの場合「MRI」や「レントゲン」などの画像撮影で外傷性の異常がなく、患者が「痛い、しびれる」などの自覚症状を訴えているだけなら「軽傷」扱いとなって慰謝料が減額されます。

「MRI」や「レントゲン」「CT」などで外傷性の異常を確認できる場合には「通常程度のけが」扱いとなります。

以下で入通院期間と慰謝料の相場金額の表を示すので、参考にしてみてください。

なお、裁判においては、症状固定に至るまでの入通院慰謝料が争点となりますので、実際の入通院期間と、慰謝料計算の際に使われる入通院期間は一致するものではありません。

【軽傷の入通院慰謝料】

入院 1ヶ月2ヶ月3ヶ月4ヶ月5ヶ月6ヶ月7ヶ月8ヶ月9ヶ月10ヶ月
通院356692116135152165176186195
1ヶ月195283106128145160171182190199
2ヶ月366997118138153166177186194201
3ヶ月5383109128146159172181190196202
4ヶ月67955119136152165176185192197203
5ヶ月79105127142158169180187193198204
6ヶ月89113133148162173182188194199205
7ヶ月97119139152166175183189195200206
8ヶ月103125143156168176184190196201207
9ヶ月109129147158169177185191197202208
10ヶ月113133149159170178186192198203209
【軽傷の入通院慰謝料】

たとえば通院1ヶ月なら19万円、通院4ヶ月なら67万円となります。

【通常程度のけがの入通院慰謝料】

入院 1ヶ月2ヶ月3ヶ月4ヶ月5ヶ月6ヶ月7ヶ月8ヶ月9ヶ月10ヶ月
通院53101145184217244266284297306
1ヶ月2877122162199228252274291303311
2ヶ月5298139177210236260281297308315
3ヶ月73115154188218244267287302312319
4ヶ月90130165196226251273292306326323
5ヶ月105141173204233257278296310320325
6ヶ月116149181211239262282300314322327
7ヶ月124157188217244266286301316324329
8ヶ月132164194222248270290306318326331
9ヶ月139170199226252274292308320328333
10ヶ月145175203230256276294310322330335
【通常程度のけがの入通院慰謝料】

たとえば通院1ヶ月なら28万円、通院4ヶ月なら90万円となります。

任意保険基準での入通院慰謝料の相場

任意保険基準は、各任意保険会社がそれぞれの裁量で設定しているので、統一された基準はありません。一般的には「自賠責基準と同様か、それより少し多い程度」となります。弁護士基準よりは随分と低くなります。

むちうちで通院3ヶ月の入通院慰謝料 ケーススタディ

むちうちで症状固定まで通院3ヶ月(90日)となった場合、具体的にどのくらいの入通院慰謝料が払われるのでしょうか?

自賠責基準の場合

期間中に45日以上通院すると、4,300円×90日=387,000円となります。

40日通院の場合には、4,300円×40日×2=344,000円です。

30日通院の場合、4,300円×30日×2=258,000円となります。

このように自賠責基準では、期間中の通院日数が少なくなると入通院慰謝料を減額されてしまうので、注意しましょう。適切な金額の慰謝料を受け取るためには、通院が必要なだけ、きちんと通院をする必要があります。

弁護士基準の場合

MRIなどに外傷性の異常があって「通常程度のけが」となる場合…73万円程度

MRIなどで外傷性の異常が見られず「軽傷」となる場合…53万円程度

むちうちで通院6ヶ月の入通院慰謝料 ケーススタディ

自賠責基準の場合

期間中に90日以上通院すると、4,300円×180日=774,000円

実際に通院したのが50日だった場合、4,300円×50日×2=430,000円

実際に通院したのが30日だった場合、4,300円×30日×2=258,000円

弁護士基準の場合

MRIなどに異常があって「通常程度のけが」となる場合…116万円程度

MRIなどで異常が見られず「軽傷」となる場合…89万円程度

任意保険会社から提示された慰謝料の金額が「弁護士基準」より低いなら、交通事故を弁護士に依頼すると慰謝料を増額できる可能性が高いといえます。

自分で対応すると損をしてしまうので、できるだけ早めに弁護士に相談してみましょう。

むちうちの後遺障害慰謝料が認められるケース

むちうちでも「後遺障害」として認定を受けられれば、「後遺障害慰謝料」の支払を受けられます。後遺障害慰謝料は入通院慰謝料とは別に支払われるので、後遺障害認定を受けられたら慰謝料額が大幅に増額されると考えましょう。

むちうちで支払われる後遺障害慰謝料の金額は、認定された等級によって異なります。多くのケースでは12級または14級に認定されるので、それぞれの相場の金額をみてみましょう。

むちうちで後遺障害12級の後遺障害慰謝料

後遺障害12級の場合の後遺障害慰謝料額は、以下の通りです。

むちうちで後遺障害14級の後遺障害慰謝料

後遺障害14級の場合の後遺障害慰謝料額は、以下の通りです。

例)むちうちで14級を獲得している被害者の場合

ご自身で保険会社と交渉した場合、上記の表から言って、受け取れる後遺障害慰謝料は32万円か、よくて任意保険基準の40万円程度ということになります。

ここで、交通事故を弁護士に依頼すると110万円での交渉が可能となります。この時点で慰謝料の獲得額が約3.4倍になっています。

さらに、むち打ちでも他覚的所見があるなど医学的に証明できる場合には後遺障害12級が認められることとなりますが、場合によって証明に必要な検査が不足しているなどの理由で他覚的所見が見逃され、後遺障害14級となってしまっている場合があります。

そのような場合は、例えば当事務所の弁護士が適切なアドバイスをさせて頂くことで、後遺障害等級14級から12級に上がる場合が実際にあります。

その場合、さらに交渉なども交通事故を弁護士にご依頼頂いていれば12級慰謝料弁護士基準でもらえることになります。そうすると実にその額290万円と、初めの32万円に比べると10倍近くにもなり得ます。

むちうちの慰謝料の無料相談

弁護士に示談交渉を依頼すると、弁護士基準が適用されてむちうちの慰謝料が大幅に上がる場合が多いです。特に後遺障害が残ってしまった場合は、適正な金額の慰謝料を払ってもらうには、交通事故の弁護士への依頼が必須といえるでしょう。

弁護士法人サリュは交通事故被害者側を中心に、積極的に交通事故に取り組んできました。交通事故の被害者の解決実績も業界トップクラスの2万件以上。むちうちの慰謝料増額も数多く実現してきています。もし交通事故の被害でお困りのことがあれば、お早めにサリュの無料相談をご利用ください。

日本全国どこからでもご相談いただけます。交通事故は弁護士へお気軽にご相談ください。むちうちの慰謝料の相場に詳しい弁護士がご相談に対応いたします。

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