高次脳機能障害の原因疾患

Q
高次脳機能障害の原因疾患は?
A

高次脳機能障害の原因疾患は、脳血管障害や頭部外傷などです。

高次脳機能障害は、下記のような原因で発症する場合があります。

脳血管障害

  • 脳梗塞
  • 脳出血
  • くも膜下出血

脳血管障害では、巣症状としての高次脳機能障害が出現します。

頭部外傷

  • 硬膜外血腫
  • 硬膜下血腫
  • 脳挫傷
  • びまん性軸索損傷

交通事故をはじめとする頭部外傷(脳外傷)では、脳損傷の影響が広い範囲に及びます。

そのため頭部外傷による高次脳機能障害では記憶障害、注意障害、遂行機能障害、社会行動障害など複数の症状が出現します。

感染症

  • 脳炎
  • 髄膜炎
  • エイズ脳症

神経変性疾患

  • アルツハイマー病
  • 前頭側頭型痴呆
  • レビー小体型認知症
  • パーキンソン病
  • ハンチントン舞踏病

自己免疫疾患

  • 全身性エリテマトーデス
  • 神経ベーチェット病

代謝疾患

  • 内分泌疾患
  • 甲状腺機能低下症
  • ビタミンB1欠乏症
  • 肝性脳症
  • 低酸素脳症
  • 無酸素症

中毒疾患

  • アルコール
  • 薬物

脳腫瘍・術後後遺症

  • 脳腫瘍
  • 転移性脳腫瘍
  • 術後後遺症

などです。

高次脳機能障害の原因疾患の割合

高次脳機能障害全国実態調査委員会「高次脳機能障害全国実態調査報告」高次脳機能研究 第 36 巻第 4 号()による調査結果

  • 脳血管障害(81.6%)
  • 脳外傷(10.0%)
  • その他の疾患(8.6%)

年齢別

高次脳機能障害の原因疾患について年齢別にみると、若年層は脳外傷が原因として多く(0歳~19歳(58.3%)20~29歳(44.7%))、30歳以降は脳血管障害が多いという調査があります。


*平成20年東京都高次脳機能障害者実態調査検討委員会「高次脳機能障害者実態調査報告書」()による調査結果

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