老人・高齢者の休業損害について
- Q高齢者の休業損害は認められる?
- A
元々給与等の収入があった場合には、高齢であっても当然休業損害は認められます。
休業損害とは症状固定日までの間の収入減の補償金です。無職であったり年金のみで生活している場合には収入減がないので基本的には認められませんが、最近は、仕事をしている高齢者の方が増えましたし、元々給与等の収入があった場合には、高齢であっても当然休業損害は認められます。
休業損害=基礎収入(1日当たりの収入)×休業日数
無職の高齢者であっても休業損害が認められる場合がある
高齢者が無職であっても、休業損害が認められた例もあります。定年退職のあとの再就職が決まっていた場合など次の就業先が決まっていた場合だけでなく、採用面接を受けるなどの具体的な就職の準備をしていた場合など就労の蓋然性を認められたケースもあります。
高齢の主婦の休業損害は認められるか
家事は自分の家で行う限り、通常現金収入にはつながりません。ですが、賃金を支払われるものとして家事労働を評価できないかといわれるとそんなことはなく、家事代行サービスや家政婦を雇うとお金がかかることからもわかるように、家族のために行う家事労働もれっきとした仕事なのです。ただし、あくまでも「他人」のために家事をしていることを評価しますので一人暮らしの場合は請求できません。
通常、専業主婦については事故が発生した当時の賃金センサス第1巻第1表の産業計、企業規模計、女子労働者、学歴計、全年齢賃金を基礎として算定しますが、高齢主婦の場合は、その体調や事故の前にどの程度の家事を行っていたかなどの事情に照らし、年齢別平均賃金を算定の基礎としたり、さらに減額されることもあり得ます。
また専業主夫(男性)であっても多くの場合女子平均賃金が基礎とされます。
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