脊髄損傷の症状
脊髄損傷はその損傷部位により遠位の運動・知覚障害が生じます。適切な治療や高度なリハビリテーションを受けることで、機能の回復や社会復帰、リハビリテーションスポーツまで可能になる場合も増えています。
脊髄損傷の症状として
などがあります。
嚥下障害の合併や、交通事故などの頭部の高エネルギー外傷では高次脳機能障害を合併していないか注意が必要です。
麻痺の分類
脊髄損傷の麻痺の部位により、完全麻痺と不完全麻痺に分けられます。
麻痺の分類 | 症状 |
---|---|
完全麻痺 | 損傷部位以下の感覚・運動機能の全喪失 |
不完全麻痺 | 損傷部位以下の感覚・運動機能の部分喪失 |
横断面評価
脊髄損傷の麻痺の程度について、脊髄損傷の程度を評価するFrankelの分類と呼ばれる方法で分類があります(主に横断面評価)。
Frankelの分類では下表のように脊髄損傷患者の運動機能・感覚機能・歩行能力を基準に、機能残存パターンをAからEの5段階に分けています。
グレード | 麻痺 | 説明 |
---|---|---|
A | 完全麻痺 | 損傷部位より下の運動・感覚が完全に麻痺。 |
B | 不全麻痺 | 損傷高位以下の運動は完全麻痺で感覚は不全麻痺 |
C | 不全麻痺 | 損傷高位以下の運動は不全麻痺であるが実用性がない |
D | 不全麻痺 | 損傷高位以下の運動は不全麻痺であるが実用性があり歩行補助具の有無にかかわらず歩行可能 |
E | 回復 | 神経学的脱落所見はない(自覚的しびれ感,腱反射亢進はあってもよい) |
損傷レベル(高位)評価と横断面評価
Frankel分類は主に横断面評価しかできなかったため、損傷のレベル(高位)と横断面評価の両方を評価できる脊髄損傷の神経学的重症度の評価尺度として、脊髄損傷の神経学的分類のための国際基準(ISNCSCI)におけるASIA(American Spinal Cord Injury Association)も用いられています(*)。
程度による分類
麻痺の範囲により「四肢麻痺」、「対麻痺」、「片麻痺」、「単麻痺」に分けられる場合もあります。
麻痺の範囲による分類 | 説明 |
---|---|
四肢麻痺 | 両側の四肢の麻痺 |
片麻痺 | 1側の上下肢の麻痺 |
対麻痺 | 両側上肢又は両下肢の麻痺 |
単麻痺 | 上肢又は下肢の1肢のみの麻痺 |
交通事故で脊髄損傷の被害
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北海道 | 北海道 |
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