夫がモラハラを受けるわけがないという周囲の思い込みで、余計に辛い思いをしていませんか?

 一般的には、家庭におけるモラハラ被害者は、女性の方が多いといわれています。なぜならやはり強い立場の人の方が強権をふるいやすいというモラハラの構造上の特徴があります。その強さというのは、経済的なものであったり、腕力や立場である場合もあります。ですから、外で働いて給与を得ている、腕力でも勝る男性と、主に家で働く女性という構造では、あまり女性側からモラハラはしにくいものだと考えられがちです。地方などの、そもそも男性が優位になりがちな地域ではよりそう思われるかもしれません。ですが、現実には妻によるモラハラは、意外と起こっているのです。

あなたは優しいのかもしれません。そして、冷静なのかもしれません。

たしかに、男性は女性より腕力、体力の点で優れています。だから、人に「妻が怖い」などと言おうものなら、半分冗談かと思われて笑われることもあり、自らもなんとなく「尻に敷かれています」などという言葉で笑い飛ばして自分をごまかしてしまうことがあるかもしれません。中には凶器をもって(例えば熱したアイロンなど)襲ってくる奥さんもいるので、下手すると事件になってしまうような事柄が意外と頻発しているというご家庭もあります。

そこまでいくとモラハラというよりもDVですが、襲ってくるわけではないけれど、とがったペンなどでも、何か当たったら怖いなと思うものを手にして、すごまれたり文句を言われたりするのでも十分恐怖を感じますよね。そして、それにやり返したり、下手に刺激したら、余計にひどいことになると思って冷静に対処してきた結果、奥さんが「ここまでなら言っても、しても、大丈夫」と思ってしまっていることもあり得ます。

あなたが優しい「から」、そして刺激しないように冷静に対処する「から」、モラハラが継続してしまっているという可能性はあります。ですが、それは単なる経過や理由であって、あなたが悪いわけではなく、優しい「せい」でも、あなたの対処の仕方の「せい」でもないのです。

そのような、暴力にも等しいものでなくても、極端にお小遣いを少なくされたり、小さな子に手がかかり切りであるとか体調が悪いわけでもないのに一切家事をしてくれない、とか、あなたの家族や友人などの悪口ばかり言うとか納得のいかない独自のルールを理由もなく一方的に押し付けたり、場合によっては奥さんが自傷行為を繰り返すなどの場合もモラハラに当たることがあります。

周囲に理解してもらいにくい

人に相談しようと思うまでには小さな積み重ねが沢山あって、もうこれ以上耐えられないかもしれない、無理だ、と思って誰かに話し始めるわけですが、人にはその積み重ねの部分は見えていないので、とある一回きりの気の強いエピソードなどを聞いて、そこまで深刻なことだとは思ってもらえず、モラハラをするのは通常夫に決まっているという他者の思い込みから「奥さん強いなーがんばれよ!」と一笑に付されるといったことも男性の場合よくおこります。

家事をしてくれない、といっても、なんだか愚痴を言っているみたいだったり、お小遣いが少ない、というのも自分の稼ぎが少ないかのように思われないかと思うとなかなか言いにくいですよね。でも、あなたに起こった小さなことから大きなことまで、全部話したらきっと、周りの人もわかってくれるでしょう。

ただ、あなたがどこまで話せるか、というのも問題になります。

男性が女性にモラハラを受けているというのは案外相談しにくいものです。相談しても、中には「情けないなー」などと心無い言葉をかけてくる人もいるでしょう。異性にはなかなか相談しにくいかもしれませんし、同性相手ならわかってくれるかといえば男性にも色々なタイプの人がいて、例えば気に入らなければ暴力や威圧的な態度で解決する人もいるので、そのような人であれば、あなたが家庭で耐えていることなど、想像もできないかもしれません。

もしかしたら、相談したら、その深刻さを理解し、親身になってくれる人も近くにいるかもしれませんが、あなた自身も、妻にモラハラを受けているなどといったら、本当はそんなことはないのですが、弱いと思われるのではないか、と心配になってしまうかもしれません。

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女性の悩みとはまた少し違う悩みが男性にはあるようにも思います。男性は、おそらく、凶器も何も手にしていない女性にお前ほんとに「使えねーな」と言われたところで、(もちろんこれもモラハラにあたるとは思いますが)怒りこそ覚えても、恐怖は感じないと思います。しかし女性の場合は、これで身がすくむ思いをする人もいるのです。

だからこそ男性であるあなたが、モラハラに悩んでいるのにはあなたが我慢強い人だからということも関係していると思われます。男女問わず、モラハラ被害者は我慢強い、もしくはつい自分が我慢してしまう性質を持っていることが多いです。

男性の場合その我慢をしてあげることが優しさなのではないかと思って耐えてしまうケースもあります。自傷行為を繰り返す妻と生活するパターンなどではまさにこれなのではないでしょうか。

経済的にはあなたにきちんと収入があるようですから、あとは不利な条件を押し付けられて損をしないよう、正当な支払いだけは行い、公平に離婚できるようすすめましょう。

こんなこと言われませんか?されませんか?

  • 給料が少ないとよく言われる
  • 特に子育てなどがあるわけでもないのに遊びに行かせてもらえない
  • 友達の連絡先を消せと言われた
  • 妻が自傷行為を繰り返す
  • 浪費する
  • ある程度の期間、無視をする
  • 子供にも夫の悪口をいい無視をさせたりする
  • ちょっと気に入らないことがあると泣いたり暴れたりする
  • こんな人と結婚したから不幸になった、などとよくいう
  • 友人や家族との関係を嫌がる

モラハラ加害者は意外と離婚したくないというケースもあります

散々ひどいことをして痛めつけてきたくせに、いざ離婚となると大泣きして、離婚したくない!と騒ぐ人がかなりいます。モラハラをする人にある程度共通することとしては、モラハラをしている相手を嫌いなわけではないのですよね。異性として大切に思っているかはわかりませんが、少なくとも嫌いで嫌でモラハラをしてしまった、というよりは、身近な人間、むしろ近くにいたい人間に行っているケースが多いようにも思います。

そうなったときにどうするかを考えておかなくてはいけません。せっかく離婚を決意したあなた、でもとても優しいあなたの前で大泣きされたら、どうしましょう。

もちろんケースバイケースです。でもなかには、その大泣きもあなたをとどめる手段に使う人もいるということを覚えておいた方がいいと思います。

大切なのはあなたの選択です

DVまでするような相手であれば、これは危ないので離婚か、あるいは別居と考えるかもしれません。(それでも相手のストレスや心の問題でそうなってしまっているから支えてあげなくてはと考え、同居を選ぶ方もいるかもしれませんが。)家庭におけるモラハラの難しい点は、多くのケースで、初めの一回ではそれほどダメージがないことです。暴力であれば一発殴られれば誰でもびっくりしますし、「これは暴力だ」とわかります。でも、モラハラは積み重ねがあってこそハラスメントになりうるようなことが多いのです。

職場でのモラハラは一度でもアウトになるようなことも多いですが、家庭においては少なくともお互いに好きで結婚した相手ですし、ちょっと不快に思うことがあっても相手のたまたまの失言や自分の思い過ごしかと思ってしまい、初めの一回をスルーしてしまうことが多いのです。そのスルーを何度かしているうちに相手のモラハラの度合いは、まるで幅寄せをしてくるかのように静かにエスカレートします。そして、自分はどんどん息苦しくなっていき、気づいた時には身動きできなくなっているのが家庭内でのモラハラの恐ろしさです。

モラハラにはいろいろなパターンがあります。お小遣いが極端に少ない場合、離婚の準備をしようと思っても不安になりますね。それにもう生活に使った、といわれ、実はもう残りはほとんど妻の実家に送金してしまっているなどというケースもあります。これは相手も離婚を考えているような場合に起こることが多いでしょう。

いずれにせよ、離婚するのか、しないのか、最終的にきめるのはあなたと奥さんです。

サリュは、あなたが不利にならないようサポートをしながら、あなたの決めたことがちゃんと進むよう、お手伝いさせていただきます。

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